アリュメール通信
寒暖差に気をつけよう! [大阪・北浜店]
長く暑い夏がようやく終わり、秋を感じるようになってきました。
この季節は体調を崩される方が多くいらっしゃると思います。
寒暖差によってお身体に不調が出やすいこの時期。
どのような影響があるのかご紹介します。
●寒暖差アレルギー
季節の変わり目は、風邪や季節性アレルギーを発症しやすくなる時季です。
数時間~数日間という短い期間に何度も鼻水や鼻づまり、咳の症状があらわれる人もいるのではないでしょうか。
もしかするとその症状は寒暖差アレルギーかもしれません。
寒暖差アレルギーには「アレルギー」という言葉が含まれていますが、実際はアレルギーではありません。
一般的なアレルギーは、特定のアレルゲンに身体が過剰に反応してしまいますが、寒暖差アレルギーにはアレルゲンが存在しません。
寒暖差アレルギーの主な症状に、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどアレルギー反応と共通した症状が多いため「アレルギー」と呼ばれるようになりました。
寒暖差アレルギーは、医学的に「血管運動性鼻炎」と呼ばれます。
血管運動性鼻炎は、気温の変化やストレス、刺激物などに対して鼻の血管が過剰に反応し、症状があらわれます。
鼻水、鼻づまり、くしゃみの症状は気温の変化により、鼻腔内の粘膜の毛細血管が収縮または膨張して起こります。
また冷たい空気を鼻から吸い込むと鼻粘膜が刺激され、身体がこれを外部の刺激物だと勘違いすることもあります。
外部の刺激物を鼻腔から迅速に排出しようとする身体の反応として、くしゃみを引き起こしてしまうこともあります。
のどの痛みや咳は気温の低下や湿度の変動により、喉の違和感や痛みがあるのも寒暖差アレルギーの症状の1つです。
また冷たい空気を吸い込むと、気道が収縮しやすくなり、息苦しさや喘息の発作を引き起こすこともあります。
鼻症状と同じく、冷たい空気を外部の刺激物だと身体が勘違いし、排出しようと咳の症状があらわれることもあります。
さらに肌のブツブツや赤み、かゆみなど皮膚に症状が現れる事もあります。
寒暖差アレルギーによってあらわれる、皮膚のかゆみや赤みは「寒冷じんましん」とも呼ばれます。
寒冷じんましんのメカニズムはまだはっきりと分かっていません。
寒冷刺激により、ヒスタミンという物質が体内に大量に分泌されることで、皮膚のかゆみや赤みなどの症状があらわれると考えられています。
寒冷じんましんは、次の2つに分けられます。
局所性寒冷じんましん:冷たいものが触れた部分にのみ円形や地図上の膨疹が現れ、かゆみと赤みを伴います。
全身性寒冷じんましん:全身が急激に冷えることで、小豆大ほどの赤みとかゆみを伴う膨疹が腕や脚、背中、首回りなど全身に生じます。
皮膚のかゆみや赤みが突然あらわれると驚きますが、症状が出てもそのほとんどが軽症です。
寒暖差アレルギーの主な原因は、まだはっきりとわかっていません。
主な原因の1つに自律神経の乱れが挙げられます。
自律神経は私たちの体温調節、心拍数などの生命維持活動をコントロールする神経です。
この神経のバランスが乱れると、外部環境の変動、とくに気温の変化に対して、過敏に反応するようになります。
体感の温度差が7度以上になると、寒暖差アレルギーの症状が発症しやすくなるというデータがあります。
●寒暖差疲労
寒暖差疲労とは、季節の変わり目や急激な温度変化によって自律神経が乱れ、心身に疲労感が生じる状態を指します。
これは「気象病」の一つで、寒暖差アレルギーと同様に気温差7℃以上を目安に、不調が現れやすい傾向があります。
急激な気温変化が起こると、寒暖差に体が適応しようとして、体温調整を担う自律神経が過剰に反応し続けます。
結果、体に大きな負担がかかり、寒暖差疲労を引き起こすのです。
特に、温度変化に慣れていない方や体温調整がうまくできない方、そしてご高齢の方などに多く見られる症状です。
そもそも寒暖差とは、以下の3つのパターンをいいます。
- 当日の最低気温、最高気温の差
- 前日と当日の寒暖差、週単位での寒暖差
- (冷房の効き過ぎによる)室内外の寒暖差
体の不調
寒暖差による体の不調としてよく見られるのが、気温変化に対応しようと自律神経が働く際に、エネルギーが消耗されることによる全身のだるさや疲労感、倦怠感です。
また、肩こり、頭痛、耳鳴り、めまい、ふらつき、手足の冷え、便秘や下痢、不眠などの症状も現れることがあります。
心の不調
体の不調に加えて、イライラや不安感、ストレスの増加による精神的な不調が生じることもあります。
情緒不安定と感じる場合は、寒暖差疲労の可能性が考えられます。
寒暖差疲労が慢性化すると、わずかな気温差でも不調を感じやすくなるため、まずは寒暖差疲労を起こさないような注意が必要です。
人間の体は外気温が高いときには発汗によって体温を下げ、逆に外気温が低いときには体内の熱が逃げないように熱放散を抑制したり熱を産生して、体温を36~37度前後に保とうとします。
これらの働きは自律神経によってコントロールされています。しかし、寒暖差が大きいと、自律神経が絶えず気温変化に対応する必要があり、通常以上に負荷がかかってしまいます。
その結果、体温の調整にかかるエネルギー消費量が大きくなり、心身の不調が起こりやすくなるのです。
寒暖差疲労の予防策
①規則正しい生活を心がける事で、自律神経を整え、ストレスを軽減します。睡眠時間を6~7時間確保する事が理想です。
②温かい飲み物やスープ、生姜などを摂取し、体の中から温める事が大切です。入浴時には38~40度のお湯に20分ほど浸かる事で、血行を良くし、疲労物質の排出を促します。
③寒暖差の大きい時期には、脱ぎ着しやすい服装を選び、気温に応じて調整できるようにしましょう。
④適度に運動する事で筋力をつけ、代謝を上げる事ができます。首のストレッチを行う事で、日常生活での負担を軽減できます。
これらの対策を日常生活に取り入れ、寒暖差による体調不良を予防し、健康的な生活を目指しましょう!











